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マイクロホンの分類

音を電気信号に変える原理から

コンデンサータイプ(静電型)

 
音による平行平板コンデンサーの容量の変化を利用したものです。図1のように、振動膜と背電極でコンデンサーになっています。音が振動膜にあたると振動膜が揺れます。これにより、振動膜と背電極の間隔dが変化します。そして端子a,b間のコンデンサー容量が変化します。容量の変化を電圧の変化に変え出力します
特長:振動膜が軽く薄く作れるので、小さい音や高い音でも、振動膜は正確に音波に追従して揺れるので、リアリティが必要な音楽やドラマなどの収音に使われます。また、小さく作れるためアナウンサーの胸元につける超小型マイクロホンなどに利用されています。SANKENのマイクロホンは、すべてこの方式を採用し自然な音の収音を目指しています。
ダイナミックタイプ(導電型)

 
磁界の中を動く導体は電気を発生するという原理を利用したものです。図2のように永久磁石でギャップに磁界を作ります。このギャップに導体でできたコイルが挿入されています。音が振動膜を揺らすと振動膜に連結されたコイルが動きます。磁界の中を導体(コイル)が動きコイルの両端に振動速度に応じた電圧が発生します。この電圧を出力します。
特長:基本的に電気回路が必要ないため電気を供給する必要がありません。また、構造が簡単なため取り扱いが容易です。ボーカルやインタビューなど音声をとるマイクロホンとして主に利用されています。
 

指向性から

全指向性(無指向性)(オムニ)

マイクロホンのどの方角から来た音も同レベルで収音するマイクロホンです。指向性は球となります。表記は、表1のように、その断面の円で表します。

単一指向性(カーディオイド)

マイクロホン前面から来た音を主にとります。マイクロホンの感度は0°から90°の方向に行くに従って少しずつ減少し、180°で最低になります。指向性はハート(カーディオイド)形を軸対象とした形をしています。表記は、表1のように、その断面で表します。

狭角度指向性

マイクロホンの前方(0°)の音を狙ってとるマイクロホンです。感度は0°を離れると急速に減少し、0°以外の音をなるべくとらないように工夫されています。指向性は細長い棒状の形をしています。特に表記は決められていません。狙った音をとることからショットガンマイクロホンと呼ばれます。

両指向性(双指向性) (フィギュアエイト)

マイクロホンの前方と後方から来た音は、同レベルで収音しますが、横方向(90°)から来た音はとりません。指向性は球を2個並べたようになります。表記は、表1のように、その断面で8の字(フィギュアエイト)形に表します。

指向性

呼称

呼称

表記(対数)

表記(真数)

全指向性
(無指向性)
non オムニ    
単一指向性 uni カーディオイド  
狭角度指向性 uni (ショットガン)    
両指向性
(双指向性)
bi フィギュアエイト

 

 = マイクロホンの位置
収音方式から

MS方式(ステレオ)

前方(0°)に向けた単一指向性マイクロホン(M)と横方向(90°)に向けた両指向性マイクロホン(S)の出力を合成して、軸を左側(L)、右側(R)に向けた2つの単一指向性のステレオ出力を得るものです。ワンポイントで収音できるため、同じ方向から来る音の左右のマイクロホン出力に位相差がなく再生音の音像定位が明確になります。また、MSマイクロホンの合成するレベルを変えることで、L,R 2つの指向性の開き角を自由に変化させることができます。開き角の調整は電気的に行われるため、セッティングしてから調整が可能であり、オーケストラなどの音楽をとるホールの3点吊りマイクロホンとして良く利用されます。

XY方式(ステレオ)

指向軸を左側(L)、右側(R)に向けた2つの単一指向性マイクロホンで構成されており、開き角は機械的に調整します。そのため、セッティング後の調整が難しい欠点がありますが、特性のそろったマイクロホンを使用すれば開き角の調整による指向性パターンなど特性の変化はありません。また、MS方式と同様、ワンポイントで収音できるため、再生音の音像定位が明確になります。

ダブルMS方式(サラウンド)

MS方式のマイクロホンを前方(0°)と後方(180°)に向けた2セットで構成されたものです。前方に向けたMS出力の合成により前方L,Rチャンネル、後方に向けたMS出力の合成により後方L,Rチャンネルが得られます。
SANKENのWMS‐5は、これにCチャンネル用に中央に向けた狭角度指向性マイクロホンで構成されており、1本のマイクロホンでサラウンド5チャンネルを独立して収音することができます。

バウンダリー方式(モノラル)

机など音の反射する面に近接してマイクロホンが置かれたものです。面での音の反射を有効に利用してマイクロホンの感度の上昇を得ています。反射する面が広くなるほど、マイクロホンが反射面に近くなるほど、低域から高域まで感度が均一に上昇します。
小型で机の面近くに置くため、TVカメラなどに映りにくくなりマイクロホンが邪魔にならないなど視覚効果があります。

形態や使用方法から


グースネック

 
マイクロホンスタンドのポールが、フレキシブルに動くようになっており音源の方向に自由に向けることのできるマイクロホンです。主に卓上型マイクロホンに利用されており、ガチョウの首のように動くというたとえでグースネックと呼ばれています。
ショットガン

 
狙った音をとる、狙った獲物は逃さないという意味と細長い形状からホールドしたとき、ジョットガンに似ていることからつけられたと考えられます。狭角度指向性マイクロホンがこのように呼ばれます。
ラベリア

英語で“宝石をちりばめたペンダント”のことです。開発当初はダイナミックタイプのマイクロホンが使われ形状が大きいため、首にひもでぶら下げて使ったのでこのように呼ばれたものと思われます。別名としてラペル(襟の折り返し)マイクロホンやピンマイクロホンなどが使われます。
三研マイクロホンのCOS-11Dは直径4mmと超小型化されており、アナウンサーなど話者の衣服に専用のクリップでとめて使います。また、ドラマやミュージカルの仕込みマイクとしても良く利用されます。